クロス開発 【cross development】

概要

クロス開発(cross development)とは、ある機種やシステムで動作させるソフトウェア開発を、異なる機種やシステム上で行うこと。組み込みソフトウェア開発などで行われる。

家電製品やゲーム専用機、携帯デジタル機器などで動作するソフトウェアは、動作環境となるシステム自体では開発作業を行ったり開発用のソフトウェアを動作させることができないため、パソコンなど他機種上に開発環境を用意して開発を行う。

開発したソフトウェアはケーブルなどを通じてターゲットの機種へ送られてテストされ、完成後は機器の製造工程などで内部に記録して出荷される。ゲームのダウンロード販売やスマートフォンアプリのように利用者が通信機能により取得して導入する場合もある。

クロス開発を行うにはターゲット環境に適した開発ツールを揃える必要があり、他機種向けの実行可能コードを生成するクロスコンパイラクロスアセンブラなどの特殊なソフトウェアが用いられる。

(2018.11.8更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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