フィードバック制御 【feedback control】
概要
フィードバック制御(feedback control)とは、システムを制御する手法の一つで、出力を入力の一部として投入し、制御に反映させる方式。制御対象の状態を一定に保つ仕組みなどによく用いられる。システムは入力に基づいて出力を決定するが、フィードバック制御では出力そのものや、出力によって生じた制御対象の変化などを測定し、入力として与える。出力の内容は直前の出力の結果を反映して変化する。この仕組みは機械などの制御システムだけでなく、生体メカニズムなどにも見られる。
例えば、ヒーターで対象物の温度を一定に保つ装置を制御する際、入力として対象物の温度の測定結果を与える。これにより、温度が規定を下回ったらヒーターの出力を上げ、規定を上回ったら一時停止するといった制御を行い、温度を一定に保つことができる。
一方、出力や結果を入力として用いずに、あらかじめ設定されたモデルに基づいて状態を予測して出力を決定する方式を「フィードフォワード制御」(feedforward control)という。検知可能な外乱による影響に対して、フィードバック制御はその影響が実際に出てからしか対処できないが、フィードフォワード制御は影響を事前に予測して先手を打つことができるため、フィードバック制御を補完するように組み合わせることが多い。
(2023.10.7更新)