Xamarin
概要
Xamarinとは、Windows上でmacOSやiOS、Androidといった異なるオペレーティングシステム(OS)向けのソフトウェアを一元的に開発することができるクロスプラットフォーム開発環境の一つ。オープンソースソフトウェアとして公開されている。米マイクロソフト(Microsoft)社の.NET FrameworkをLinux向けに移植した「Mono」(モノ)を基盤としており、開発ツールやGUIツールキット、コンポーネントなどで構成される。各プラットフォーム向けの.NET実行環境と.NET APIを提供しており、同じコードを各OS向けのパッケージにコンパイル、ビルドすることができる(iOS向けのみビルドにMacとXcodeが必要)。
各OS向け機能をまとめたコンポーネントをそれぞれXamarin.Android、Xamarin.iOS、Xamarin.Macという。プログラム開発は同社のVisual Studioを使用し、プログラミング言語にはC#を利用する。各OS上に用意されている、JavaやObjective-C、C/C++などの言語で開発されたライブラリを呼び出す機能も提供されている。
完全に同一のコードですべてのプラットフォームに対応することは難しいが、同社は9割程度までコードを共通化することができるとしている。また、画面表示や操作体系(ユーザーインターフェース)は各OSごとに設計する必要があるが、Xamarin.Formsを利用するとXAMLというマークアップ言語でこれを共通化することができる。
XamarinはMonoを開発していた米シミアン(Ximian)社の主要メンバー(ミゲル・デ・イカザ氏など)が2011年に設立した同名の企業(Xamarin社)が開発していたが、同社は2016年にMicrosoft社に買収され、以降はMicrosoft社の製品として公開されている。
(2021.7.14更新)