レトロスペクティブ 【retrospective】
概要
レトロスペクティブ(retrospective)とは、懐古的な、過去に遡った、振り返る、回顧展などの意味を持つ英単語。アジャイルソフトウェア開発プロセスでは、毎回の反復プロセスの最後に行われる振り返り活動のことをこのように呼ぶ。アジャイル開発プロセスの一つであるスクラム(Scrum)では、短期間(1週間~1ヶ月程度)で計画と実行を行う「スプリント」(sprint)という作業単位を繰り返し、徐々に開発物の完成度を高めるというアプローチを取る。
一回のスプリントの終盤、計画の実施が終わったら、開発物がどのように変化したかを確かめて発注者にデモンストレーションを行う「レビュー」(review)が行われる。その後、スプリントの締めくくりとして、開発チーム内で行われる振り返りの話し合いがレトロスペクティブである。
レトロスペクティブでは、プロジェクトに関して開発物「以外」の要素に関して検討を行う。すなわち、個人やチームの能力や関係性、プロセスやツールなどに関して、現状認識を共有し、課題や改善案などを出し合う。今回のスプリントについてうまく行ったことは何か、どんな問題があるか、次のスプリントで実施可能な改善策は何かなどを話し合い、チームの能力や開発効率の向上に繋げる。
(2021.7.20更新)