読み方 : るいすいほう
類推法【類推見積り】
概要

過去の案件と今回の案件の共通点・相違点を比較し、規模や難易度の差を加味しながら数値を調整していく。例えば、同業種向けの業務システムや似た機能構成を持つWebサービスの開発実績から、必要な期間や人員を推測する。専門的な計算式を必要とせず、組織が蓄積した過去の実績をそのまま活かせる。
推定の精度は、参照する過去データの質と担当者の経験や判断力に大きく左右される。技術的な難易度や機能構成が近い案件であれば精度は高まるが、表面的に似ていても要求品質や内部構造が異なる場合は実際の工数と乖離することがある。個人の主観や記憶に頼った見積りとなるため精度にばらつきが生じやすい。
実際の見積もり過程では、工数をそのまま流用するのではなく増減要素を反映する。新技術の採用や外部サービス連携の追加、性能要件の強化があれば追加工数を見込み、既存部品の再利用や設計の標準化が可能な場合は削減できる余地がある。開発物が過去のプロジェクトとほとんど同じでも、部品の再利用や、ツールやサービスの進歩によって工数が減る場合がある。
過去に類例のない新種の案件や、技術変化の速い分野では参照できる実績が乏しく、この手法の適用が難しい場合もある。客観的な根拠に乏しいという性質から、要件定義以降の詳細な見積りには別手法が求められる。例えば、機能数を基準にする「ファンクションポイント法」や、作業工程ごとに積み上げる「ボトムアップ見積り」などが用いられることがある。
(2026.5.24更新)