相互作用図 【interaction diagram】

概要

相互作用図(interaction diagram)とは、ソフトウェア設計などに用いられるUML(Unified Modeling Language)で規定された図(ダイアグラム)の一つで、複数のオブジェクト間の相互作用をメッセージのやり取りとしてモデル化するもの。

相互作用図には、特に時系列に着目して相互作用を記述する「シーケンス図」(sequence diagram)と、オブジェクト間の協調関係に特に着目して相互作用を記述する「コラボレーション図」(collaboration diagram)の2つがある。

シーケンス図 (sequence diagram)

シーケンス図では、まず各オブジェクトを水平方向に並べて四角い箱として記入し、それぞれのオブジェクトに関して下方向に向かって進む時間軸を記入する。オブジェクト間のメッセージのやり取りは時間軸に対して垂直な矢印で表現される。

この矢印メッセージの送信元オブジェクトの時間軸から送信先オブジェクトの時間軸へ向かって描かれ、矢印の端点と時間軸が交わる点がそのメッセージの送信/受信された時刻に対応する。このように表記することで、どの時点で、どのような順番でメッセージがやり取りされるのかを分かりやすく表記することができる。

コラボレーション図 (collaboration diagram)

コラボレーション図は、オブジェクト間のメッセージのやり取りに関してはシーケンス図と全く同じ情報量をもつ図である。ただし、時間軸は記入されず、代わってオブジェクト間の関連を示す直線がオブジェクトどうしを結ぶ形で記入される。

メッセージのやり取りはオブジェクト同士を直接結ぶ矢印によって表現され、メッセージの時系列はメッセージ名に番号を与えることで表現される。オブジェクト間の関連とメッセージの送受信の手順を同時に表記することを目的とした図である。

(2019.1.26更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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