GPIB 【General Purpose Interface Bus】 IEEE 488 / HP-IB
概要
GPIB(General Purpose Interface Bus)とは、コンピュータ本体と外部の機器を接続するのに用いられるデータ通信規格の一つ。主にコンピュータに計測機器を接続して制御したりデータを取得するのに用いられる。複数の信号線を同時に使用して一度に1バイト(8ビット)のデータを伝送するパラレル伝送方式を用い、15台までの機器の間で8MB/s(メガバイト毎秒)の通信が可能(当初の規格では1MB/s)。標準ではアンフェノール(Amphenol)型の24ピンコネクタが用いられるが、DINコネクタやD-Subコネクタの採用例もある。
機器間の接続形態はデイジーチェーン(数珠繋ぎ)方式で、バケツリレー式に機器間でデータを転送する。機器間のケーブル長は4mまでで、システム全体のケーブル長の合計は10台までは台数×2m以下、それ以上は20m以下に制限される。
1960年代後半に米大手計測機器メーカー、ヒューレット・パッカード社(HP:Hewlett-Packard/計測器部門は現在のKeysight Technologies社)が自社の計測機器を接続する通信規格として「HP-IB」(Hewlett-Packard Interface Bus)を考案し、他社がこれを採用して事実上の業界標準となったことでGPIBと呼ばれるようになった。
1975年に標準化団体のIEEEによって主に電気的な仕様を定義したIEEE 488として規格化され、後にコマンド体系やデータ形式、通信プロトコルなどを定めたIEEE 488.2が追加された。最初の規格を区別する場合はこれをIEEE 488.1と呼ぶこともある。
(2021.5.24更新)