PRD 【Product Requirements Document】 製品要求仕様書 / プロダクト要求仕様書
概要
PRD(Product Requirements Document)とは、製品の開発を始めるにあたり、どのような製品を作るのかを定義した文書のこと。製品開発プロジェクトの責任者(プロダクトマネージャなど)によって作成され、基本方針として関係者間で共有される。企業や担当者によって違いはあるが、よく記載される項目としては、製品の概要や背景、原則、スコープ(対象範囲)、想定利用者、利用場面(ユースケース)、市場分析、競合分析、機能要求、使いやすさ(UX)の要求、技術的な要件(セキュリティやプライバシー、性能など)、大枠のスケジュール(マイルストーンなど)、マーケティング計画などがある。
製品が実装すべき機能、達成すべき要件・要求などを定義する点は要件定義書などに近いが、製品を取り巻く環境(市場や潜在顧客、競合など)の分析や、市場における位置付け、利用者にとっての価値を明確にすることが重視され、製品がビジネスとして成功するための戦略的な観点から記述される。
PRDはソフトウェア製品の独自開発プロジェクトでよく用いられるが、これに限らず機器や装置、サービスなどに適用することもできる。市場環境の分析や対象顧客、ニーズなど市場性についての要件はPRDに先立って「MRD」(Market Requirements Document:市場要求仕様書)という別の文書として作成される場合もある。
(2021.2.4更新)