読み方 : ほんばんいこう
本番移行【production migration】本番稼働
別名 :本番リリース/本番導入

本番移行では、プログラムや設定の反映だけでなく、利用者アカウントの登録、業務データの移行、サーバやネットワーク機器の切り替え、外部システムとの接続設定など、運用開始に必要な様々な作業が実施される。
既存システムを置き換える場合は、旧システムに蓄積されたデータを新システムへ適合するよう変換して引き継ぐデータ移行や、ハードウェア機器の置き換え、回線の切り替えといった物理的な作業を伴うこともある。
業務への影響を最小限に抑えるため、企業の休業日や深夜、大型連休など業務が停止している時間帯を選んで実施されることが多い。近年ではクラウドサービスの普及やシステムを稼働させたまま無停止でアップデートする技術の発展により、日中に業務を継続しながら段階的に切り替える手法が採用されることもある。
失敗した際の影響が極めて大きいため、事前準備が重視される。詳細な移行計画書・手順書を策定し、本番環境に近い構成の検証環境で「移行リハーサル」を実施するのが一般的である。手順には、予定通りに作業が進まない場合の移行中止の判断基準や、致命的な不具合が発生した際にシステムを移行前の状態へ戻す切り戻し(ロールバック)の手順も含まれる。
移行方式としては、ある時点で新旧システムを完全に切り替える「一斉移行」のほか、機能や部門ごとに段階的に切り替える方法、新旧システムを一定期間並行稼働させる方法などがある。システムの規模や業務への影響度、停止可能な時間などに応じて選択される。稼働直後は予期せぬトラブルや利用者からの問い合わせに備え、開発者や運用担当者が常駐して監視や対応にあたる体制が敷かれることも多い。
(2026.6.15更新)