メトリクス 【metrics】
概要
メトリクス(metrics)とは、測定基準、尺度、計量、距離などを意味する英名詞 “metric” の複数形。分野や対象を表す名詞に伴って、「~の尺度」「~の測定法」「~の計量法」などの意味を付加する接尾辞でもある。単数扱いで韻律学、作詞法などの意味もある。人間や機器の様々な状態や活動を計測、測定し、数値として記録したものを指す。単なる履歴としての記録ではなく、対象の状態を定量的に把握し、管理や改善の役に立つ指標や尺度となるような測定データを指すことが多い。
ソフトウェアメトリクス (software metrics)
ソフトウェア開発の分野で、ソースコードの品質を数値化して定量的に評価することを「ソフトウェアメトリクス」(software metrics)という。そのための評価手法や基準などの体系を指すこともある。
プログラムコードの数量的な側面を用いて質的な評価を行う手法で、コードの規模や複雑さ、凝集度(互いに関連する要素のコード内での散らばり具合)、結合度(クラスやパッケージの独立性の高さ)などを専用のツールを使って計測し、一定の目標を定めて改善していく。
バイオメトリクス (biometrics)
セキュリティの分野で、指紋や眼球の虹彩、声紋などの身体的特徴によって本人確認を行う認証方式のことを「バイオメトリクス認証」(biometrics authentication)あるいは「生体認証」という。
センサーで人体の特徴を読み取って登録された情報と照合し、本人かどうか確かめる。暗証番号やパスワードなど、本人が知っている事柄を利用する方式に比べ非常に「なりすまし」を行いにくい。高い安全性が求められる重要施設の入退館システムや金融機関の本人確認、携帯端末のロック機構などで実用化されている。
(2024.3.13更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 日本科学技術連盟 ソフトウェア品質管理研究会「ソフトウェアメトリクス活動報告」(PDFファイル)にて引用 (2019年2月)