サーミスタ【thermistor】

サーミスタとは?

温度の変化に応じて電気抵抗値が大きく変動する電子部品。半導体素子の一種で、小型で応答速度が速く、比較的安価に製造できるため、温度の測定や制御を必要とする回路に用いられる。温度センサーとして家電製品や自動車、医療機器、産業機器など様々な製品に組み込まれている。
サーミスタのイメージ画像

温度が上がると抵抗値が下がる種類を「NTCサーミスタ」(Negative Temperature Coefficient)、温度が上がると抵抗値が増える種類を「PTCサーミスタ」(Positive Temperature Coefficient)という。単に「サーミスタ」と呼ぶ場合はNTC型を指すことが多い。NTC型は微小な温度変化を敏感に検知できるため、温度測定や温度補償に広く使われる。PTC型は一定温度を超えると急激に抵抗が増大する特性を持ち、過電流保護や自己温度制御素子として用いられる。

材料には金属酸化物などを焼結した酸化物セラミックスが多く使われ、組成によって抵抗値や温度特性が調整される。形状はビーズ型、ディスク型、チップ型などがあり、実装方法や使用環境に応じて選択される。

コンピュータや電子機器では、CPUや電源装置、バッテリー周辺にサーミスタを配置し、発熱状態を検出して冷却ファンの回転数を調整したり、異常加熱時に動作を制限したりする。エアコンや冷蔵庫では室温や冷却部の温度を測定して運転を制御し、自動車ではエンジン冷却水の温度検出や吸気温度の測定、車内空調の管理に利用される。

温度センサーには熱電対や測温抵抗体(白金抵抗体など)もある。熱電対は高温環境に強く、測温抵抗体は高精度な測定に適している。サーミスタは測定できる温度範囲が比較的狭い反面、その範囲での感度と応答速度に優れ、民生機器や電子回路での用途に適している。NTC型は抵抗値と温度の関係が非線形であるため、精密な測定には補正計算が必要になる。

他の辞典等による「サーミスタ」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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