OOA 【Object-Oriented Analysis】 オブジェクト指向分析

概要

OOA(Object-Oriented Analysis)とは、ソフトウェア開発で用いられる方法論の一つで、システム化の対象となる領域(業務や事業など)をオブジェクト指向の考え方に基づいてモデル化していくもの。

「オブジェクト指向」(object-oriented)はコンピュータプログラムの構成法の一つで、関連するデータと手続きを一つにまとめた「オブジェクト」(object)をプログラムの基本的な構成単位とし、オブジェクト間の相互作用として様々な処理を記述していく。

OOAはこの考え方をシステム化の対象領域の分析に用いるもので、システムが取り扱う業務などの構成要素や情報の流れ、手続きなどを分析し、属性と操作をひとまとまりにしたオブジェクトとその相互作用として記述していく。結果はUMLなどを用いて図に表すことが多い。

ここで現れるオブジェクトはソフトウェアの実装上のオブジェクトとは異なり、現実世界に登場する主体や手続きを忠実にモデル化したものとなる。これをコンピュータプログラム上でどのように取り扱うかについては分析に続いて行われる「オブジェクト指向設計」(OOD:Object-Oriented Design)工程で検討される。OOAとOODを合わせて「OOAD」(Object-Oriented Analysis and Design:オブジェクト指向分析設計)という。

(2023.9.26更新)

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