RAD 【Rapid Application Development】 高速アプリケーション開発

概要

RAD(Rapid Application Development)とは、ソフトウェアの開発手法の一つで、少人数のチームでプロトタイプ(試作品)を繰り返し製作し、評価・改良することで次第に完成度を高めていく方式。特に、専用の開発ツール(RADツール)で作業の省力化を図る手法をこのように呼ぶ。

RADツールには、プログラムコードの入力支援や自動生成などの機能、ソフトウェアの半製品や部品(モジュール)、雛形テンプレート)などが用意され、ゼロからコードを記述していくよりも少ない手順で開発を進めることができるようになっている。

特に、アプリケーションの操作画面を編集する機能が用意されており、ウィンドウ上にボタンやテキストボックスといった操作要素を配置し、入力時の動作などを設定すれば、どのアプリケーションでも共通するような機能はコードを書かずに作り込むことができる。開発者はアプリケーション固有の処理のみをプログラムとして追加すればよい。

RADによる開発グラフィック表示による操作画面(GUIGraphical User Interface)を持つソフトウェア開発を特に高速化することができ、開発期間の短縮や開発コストの削減が可能となる。一方で、出来合いのソフトウェア部品などを繋ぎ合わせる手法は実行速度の低下やプログラムサイズ(ファイルサイズ)の増大を招きやすいとも言われる。

(2022.11.10更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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