バックプレーン【backplane】
バックプレーンとは?

バックプレーン自体にはCPUなどの処理・制御回路が搭載されておらず、配線とコネクタのみで構成されるものが主流である。これを「パッシブバックプレーン」(passive backplane)と呼ぶ。一方、信号の中継や一部の制御機能を持つものは「アクティブバックプレーン」(active backplane)と呼ばれる。
一般的なマザーボードも複数の部品を接続する点では似ているが、マザーボード側にCPUやチップセットなどの主要回路が搭載され、処理機能や記憶機能を持っている点が異なる。産業用コンピュータや組み込み機器では、CPUカードとバックプレーンを分離した構成となっている場合も多く見られる。
バックプレーンを採用する主な理由は、システムの保守性と拡張性を高めることにある。各機能を独立したカードやモジュールとして設計し、共通のバックプレーンに装着する方式にすることで、機能の追加や強化を特定のモジュールの差し替えによって行うことができる。稼働中に基板を交換できる「ホットスワップ」にも対応した製品が多く、連続稼働が求められるデータセンターや通信設備で広く利用されている。
通信機器においては、内部のバックプレーンの転送能力が装置全体の通信性能を左右する。ネットワークスイッチやルータでは、ラインカードやスイッチングモジュールを接続する内部インフラとしてバックプレーンが用いられる。産業機械では業界団体のPICMG(PCI Industrial Computer Manufacturers Group)が策定したバックプレーンの標準規格である「CompactPCI」や「ATCA」(Advanced TCA)などがよく知られており、異なるメーカーのモジュールを同一のシャーシに混在させることができる。
ストレージ分野でも、複数のハードディスクやSSDを搭載するサーバやNAS(ネットワーク接続ストレージ)で、各ドライブとホストコントローラを接続するための基板をバックプレーンと呼ぶことがある。SASやSATAに対応した端子のほか、ドライブの活線挿抜(ホットプラグ)や状態監視を制御する機能を備えるものもある。