デリバリー 【デリバリ】 delivery

概要

デリバリー(デリバリ)とは、配達、配送、配信、納品、納入、引き渡し、受け渡し、交付、搬送などの意味を持つ英単語。IT分野では、ソフトウェアデータなどを利用者や使用環境へ送り届けるプロセスを指すことが多い。

ソフトウェアデータサービスなどの無体物を、必要とする相手や機器へ手配する工程を指して「ソフトウェアデリバリー」「コンテンツデリバリー」「サービスデリバリー」のように呼ぶことがある。

ソフトウェア開発では、開発した最新版のソフトウェアを使用環境のシステムに伝送・複製して、導入(インストール)や展開(デプロイ)が可能な状態にすることをデリバリーと呼ぶ。特に、サーバソフトウェア開発環境から実運用環境へ移す操作や作業をこのように呼ぶことが多い。

この工程を自動化し、コードを更新すると自動的にビルドされたパッケージがデリバリーされる仕組みを構築することを「継続的デリバリー」(CDContinuous Delivery)という。テストが完了した修正版が即座に利用可能な状態になるため、運用環境への修正の適用も迅速かつ適時にうことができる。

自動的に配布可能な状態にする「継続的インテグレーション」(CIContinuous Integration)と合わせて「CI/CD」と呼ばれることもある。なお、本番環境への展開(デプロイ)まで自動化することは「継続的デプロイ」(CDContinuous Deployment)と呼び、「CI/CD」のCD継続的デプロイの略とする場合もある。

一般の外来語としては「デリバリー」と末尾を長音とする表記が一般的だが、IT分野では「サーバ」「リカバリ」のように3音以上の末尾の-r音や-y音の長音記号を省略する慣習があったため「デリバリ」と表記する場合もある。近年では一般的な外来語表記に合わせて長音を付す記法が広まりつつあり「デリバリー」表記も混在している。

(2024.3.2更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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