オブジェクト図 【object diagram】
概要
オブジェクト図(object diagram)とは、ソフトウェアの設計などに用いられるUML(Unified Modeling Language)で規定された図(ダイアグラム)の一つで、実際の場面において登場する具体的なオブジェクトとそれらの間の関係を表したもの。オブジェクト(object)は設計時にはその雛形であるクラス(class)によって定義されるが、ソフトウェアの実行時など実際の場面では具現化されたインスタンス(instance)として登場する。オブジェクト図は系のある時点におけるインスタンス同士の関係を記述することでシステムの挙動などを詳細に知らせることができる。
オブジェクトは長方形で示され、内部にオブジェクト名が記入される。オブジェクト名には下線が引かれ、クラスに所属している場合には「:」に続けてクラス名を記入する。
オブジェクトが何らかの属性や状態を持つ場合には、長方形を上下に区切り、下側の区画に「属性名=属性値」の形式で列挙する。オブジェクトと別のオブジェクトの間に何らかの関連がある場合は直線(リンクと呼ばれる)で結び、線の脇にそれらの関係を記入する。
オブジェクト図は業務やシステムのある時点における具体的な状況を理解したり説明する助けになり、クラス図を作成するための分析に用いられたり、定義されたクラスなどが適切か否かを検証するために用いられることが多い。
(2019.9.26更新)