デイジーチェーン 【daisy chain】 数珠繋ぎ
概要
デイジーチェーン(daisy chain)とは、三つ以上の機器をケーブルで繋いで通信する接続形態の一つで、前の機器に次の機器を「数珠繋ぎ」に連結していく方式。“daisy chain” とはヒナギクの花冠のことで、一般的な作り方では花同士が茎で連結されているように見えるためこのように呼ばれる。大本の機器に1台目の装置を繋ぎ、2台目の装置を1台目に繋ぎ、3台目を2台目に繋ぎ…といった具合に、末端の装置に別の装置を繋ぐ形で装置を連結していく。データや信号は装置間をバケツリレー式に次々転送されて目的の装置まで運ばれる。
中心となる集線装置にすべての機器を繋ぐスター型の配線に比べ、多数のコネクタを備えた機器が不要で、各装置に二つのコネクタがあれば多数の機器を連結できる。ただし、一方の端から反対側の端まで一筆書きに配線しなければならないため、機器の配置や移動の自由は大きく制約される。
また、一本の伝送路をすべての機器で共有するため、データの送受信頻度や量の多い機器や用途では台数が増えると極端に性能が低下することがある。台数に応じて末端までの信号線の長さや電気的な接点の数も増えていくため、信号の減衰や歪みなどが問題となる場合もある。際限なく機器を増やすことはできず、接続規格によって連結できる台数に上限が設けられている。
(2018.11.5更新)