読み方 : ひょうじゅんタスクほう

標準タスク法【標準値法】

標準タスク法とは?

情報システムやソフトウェアの開発工数を見積もる手法の一つで、開発工程全体を細かな作業単位に分解し、それぞれに設定された標準工数を合算することで全体の工数を算出する方式。
標準タスク法のイメージ画像

開発プロジェクトはまず、「標準タスク」と呼ばれる定型的な作業の集合に分解される。画面設計データ項目定義、単体テストケース作成など、再利用可能粒度で標準タスクを定義し、それぞれを共通の基準で扱う。これにより担当者や案件ごとのばらつきを抑え、一定の基準で工数を算定できる。

各標準タスク工数は、作業の複雑度と規模に応じてあらかじめ設定されたマトリクスを参照して決定する。例えば、複雑度を「単純」「普通」「複雑」、規模を「小」「中」「大」のそれぞれ三段階に区分すると、3×3の9マスの表になる。各マスには過去の自社実績データをもとに「単純かつ小規模なら1人日」「複雑かつ大規模なら5人日」といった工数値を設定しておき、見積り対象の作業を照らし合わせて工数を読み取る。全タスク分を合算したものが最終的な見積り工数となる。

作業ごとに根拠が明示されるため、顧客への説明や社内の合意形成がしやすく、進捗管理や原価管理の基礎情報としても活用されやすい。ファンクションポイント法がシステムの機能量を起点とするのに対し、標準タスク法は遂行すべき作業そのものを起点とするボトムアップ型のアプローチで、WBSWork Breakdown Structure)と組み合わせて用いられることも多い。

一方、見積り精度はマトリクスの品質に依存するため、過去データの蓄積と定期的な更新が前提となる。実績データが少ない組織や前例のない開発物や技術領域では信頼性が低下しやすい。また、プロジェクト初期段階など作業内容が固まっていない時期には適用が難しく、タスクへの分解が不十分だと精度が著しく低下する。分解の粒度や分類基準を組織内で統一しておくことが、手法を有効に機能させる前提条件となる。

(2026.6.22更新)

他の辞典等による「標準タスク法」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「標準タスク法」の出題履歴

▼ 基本情報技術者試験
平25秋 問54】 全部で100画面から構成されるシステムの画面作成作業において,規模が小かつ複雑度が単純な画面が30,中規模かつ普通の画面が40,大規模かつ普通の画面が20,大規模かつ複雑な画面が10である場合の工数を,表の標準作業日数を用いて標準タスク法で見積もると何人日になるか。
平21修12 問53】 全部で100画面から構成されるシステムの画面作成作業において,規模が小かつ複雑度が単純な画面が30,中規模かつ普通の画面が40,大規模かつ普通の画面が20,大規模かつ複雑な画面が10である場合の工数を,表の標準作業日数を用いて標準タスク法で見積もると何人日になるか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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