スパイラルモデル 【spiral model】 スパイラル型開発 / スパイラルアプローチ

概要

スパイラルモデル(spiral model)とは、情報システムやソフトウェアの開発工程のモデルの一つで、設計・実装・試験・評価といった一連のプロセスを何度も繰り返し、次第に完成度を高めていく方式。
スパイラルモデルのイメージ画像

解説 従来よく知られるウォーターフォール型の開発モデルでは、設計、実装といった各工程は原則として一度限り行われ、前工程の成果物が完成していることを前提に次工程に取り掛かる。

一方、スパイラルモデルでは素早く開発プロセスを一周して機能や品質は完全ではないがとりあえず稼働するシステムの原型(プロトタイプ)を開発し、これを元に再び同じ開発プロセスを繰り返して追加や改良、品質の向上などを行う。

仕様の修正や再設計が行いやすく顧客の満足度は高めやすいが、プロセスを何周で終わらせるのか、どのような基準で完成とみなすのかなどについて十分な議論や合意がなければ工期や予算の目算が大きく狂う場合もある。

(2018.10.7更新)

他の用語辞典による「スパイラルモデル」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「スパイラルモデル」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
平26秋 問42】 図のように、改良及び機能追加を繰り返すことによって利用者の要求の変動に柔軟に対処したシステム開発を行う開発モデルはどれか。

▼ 基本情報技術者試験
平23秋 問50】 要求分析から実装までの開発プロセスを繰り返しながら,システムを構築していくソフトウェア開発手法はどれか。
平23修7 問52】 ソフトウェア開発のプロセスモデルのうち,開発サイクルを繰り返すことによって,システムの完成度を高めていくプロセスモデルはどれか。
平22修1 問51】 ソフトウェア開発手法の特徴に関する記述のうち,適切なものはどれか。