要件定義 【requirements definition】 RD

概要

要件定義(requirements definition)とは、システムソフトウェア開発において、実装すべき機能や満たすべき性能などのを明確にしていく作業のこと。いわゆる上流工程の一部で、実際の開発・実装作業を始める前にう作業の一つである。

要件定義では、利用者がそのシステムで何がしたいのかを元に、それを実現するために実装しなければならない機能や、達成しなければならない性能などを開発者が検討して明確にしていく。

まとめられた成果は「要件定義書」として文書化されることが多い。一般的にこの段階では「何が」必要なのかを定義するに留め、それを「どのように」実現するかは後の工程で検討される。

主に利用者側の視点から業務手順を明確化して分析し、情報システムで何がしたいのかをまとめる工程と、これを元に開発者側の視点からシステムが何をすべきか、何が必要かをまとめる工程に分割して考える場合もあり、前者を(狭義の)要件定義と区別して要求定義と呼んだり、両者とも要件定義内の工程として業務要件システム要件と呼び分けたりする。

主に大企業などが専門の事業者にシステム開発を委託する際に用いられるウォーターフォール型の開発モデル(前工程を完全に終わらせて次工程に移る方式)では、要件定義はプロジェクトの最初に一度だけわれ、これを元にシステムの仕様や設計が固められる。

一方、アジャイル開発など同じ工程の流れを循環的に繰り返す反復型の開発モデルでは、前の反復で作られた半完成品に触れながら要件定義を繰り返し、段階的に要件を明確化・詳細化していく手法が用いられる場合もある。

(2018.6.24更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる