炎上プロジェクト 【炎上案件】
システム開発などのプロジェクトは事前に期間や予算、人員などについての計画を立ててから実施するが、様々な理由から当初の見込み通りに進まず、大幅に費用が増加したり、工期が大きく伸びてしまうことがある。納期を守れない、採算が取れないなど何らかの致命的な状況に陥ったプロジェクトを炎上プロジェクトという。
炎上プロジェクトは様々な原因によって発生する。成果物の要件やプロジェクトのゴールについて顧客との認識に致命的な齟齬があった、スケジュールやコスト、人員の割り当てなどの見込みが甘かった、進捗の管理が適切に行われなかった、事前に予期しなかった致命的なトラブルが発生した、などである。
炎上プロジェクトに対応策を講じることを俗に「火消し」という。顧客と要件や納期について再交渉したり、プロジェクトマネージャなど要職のスタッフを交代させたり、追加の予算や人員を割り当てたり、外部の企業などから支援を受けたりといった施策が行われることがある。現場の要員に長時間の残業や夜間・休日の操業など無理を強いる状態は俗に「デスマーチ」とも呼ばれる。
なお、SNSなどで不特定多数のネット利用者から批判や非難、中傷などが殺到する現象を俗に「炎上」というが、炎上プロジェクトの「炎上」は単に失敗したという意味であり、ネット上で非難が殺到するプロジェクトというわけではない。
(2024.6.28更新)