プルアップ抵抗 【pull-up resistor】

概要

プルアップ抵抗(pull-up resistor)とは、マイコンへの入力端子などに接続される抵抗で、スイッチがオフの状態のときに電圧が5Vや3.3VといったHigh(VccあるいはVdd)の状態を安定して維持できるようにするためのもの。

スイッチのオンとオフで入力状態が切り替わる配線を考える場合、単純に電源からスイッチと信号線のみを入力端子に繋ぐと、オンのときは安定して動作するが、オフにすると入力端子がどこにも繋がっていない「浮いた」状態となり、外部のノイズなどの影響で誤動作しやすい不安定な状態となる。

このような場合に、電源側に大きめの抵抗を挟み、スイッチをGNDに接続すると、スイッチがオフの状態のときには入力端子の電圧がHighに維持され、オンにするとLow(0V)となる。切り離された状態で電圧を高く維持するため「プルアップ」(pull up:引っ張り上げる)の名がついている。

プルダウン抵抗 (pull-down resistor)

プルアップ抵抗とは逆に、スイッチをオフにしたとき電圧がLow(0V)の状態を維持するように設置される抵抗を「プルダウン抵抗」(pull-down resistor)という。

プルアップ抵抗とは対照的に、電源側にスイッチを、GND側に抵抗を配した構成で、スイッチがオンのときは電源からの入力が端子に流れ込んで電圧がHighとなり、オフにすると抵抗を挟んでGNDと繋がるため端子の電圧はLowとなる。

(2021.8.16更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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