検収 【acceptance inspection】
概要
検収(acceptance inspection)とは、製品を取引する際、受注者が納入した製品に問題がないか発注者が検査すること。納品物が物品の場合は「検品」とも言う。納品された製品の種類や型番、数量が発注時に指定した通りに揃っているか、仕様や品質の基準などを満たしているか、破損や汚損、欠陥、不具合、不良品が無いかなどを調べる。対象が機械やソフトウェアなどの場合は、実際に動かして挙動を確認する動作試験を行う場合もある。
一般的には検収に合格すると納品完了となり、代金の請求と支払いの手続きに進む。検収完了をもってその製品に関する責任は受注者から発注者へ移動し、後で不具合などが見つかっても発注者側の負担で解決するのが原則である。ただし、契約内容や両者の力関係により必ずしもその通りにならないことも多く、原因や責任、費用負担をめぐって争いになる場合もある。
情報システム開発の委託の場合は、受注者によるシステムの開発が終わり、発注者側に構築されたシステムに対して、発注側の人員や責任において稼働試験を行うことが多い。これを「受け入れテスト」(UAT:User Acceptance Test/ユーザーアクセプタンステスト)と呼び、これに合格すると納品されたシステムの検収完了となる。
検収が完了したら、発注者が受注者に検収書を発行する場合がある。法的に義務付けられている書類ではないが、トラブル防止や手続きを円滑に進めるために発行される。記載される項目としては、発注者と受注者、商品の名称や数量、金額、検収を行った日付や担当者、部署などがある。
(2024.3.13更新)