ウォッチドッグ【watchdog】ウォッチドッグタイマ

別名  :watchdog timer/WDT

概要

ウォッチドッグとはコンピュータや電子機器が正常に稼働しているかを定期的に確認し、異常を検知した際にリセット再起動などの復旧処理を自動的に実行する仕組み。組み込みシステムやサーバ、通信機器、産業機械など様々な機器に組み込まれる。
ウォッチドッグのイメージ画像

最も基本的な監視方式はタイマー方式で、一定時間ごとにカウントを刻むタイマーに基づいて稼働する。正常に動作しているプログラムはあらかじめ定められた時間内にタイマーリセットし続けることで、動作中であることをウォッチドッグに伝える。何らかの障害でプログラムが停止するとリセット操作が行われなくなり、タイマータイムアウトした時点でシステムの異常と判断し、復旧処理が実行される。

実装形態はハードウェアとソフトウェアに大別される。マイコンに内蔵された専用回路や外付けチップによるハードウェア実装では、ソフトウェアがハングアップしてCPUが制御不能になった場合でも独立して動作し、強制的にリセット信号を発することができる。ソフトウェア実装はオペレーティングシステム(OS)のデーモンやサービスとして組み込まれる。例えば、Linuxsystemdは管理対象サービスが応答しなくなると自動再起動を行う。

タイマー方式以外にも、応答時間CPU使用率メモリ使用量、通信状態などを組み合わせて監視する方式もある。タイマー方式は構成が単純で処理負荷も小さい一方、誤った処理が継続していても更新信号だけ送られていれば異常を検知できない場合がある。高い信頼性が求められる用途では、複数の監視条件を組み合わせることが多い。

ウォッチドッグが特に必要とされるのは、障害発生時に人間が直接介入できない環境である。人工衛星、自動車の電子制御装置、工場の製造ライン、遠隔地の観測機器などでは、システムの停止が重大な損失や危険に直結する。近年はIoT機器の普及に伴い、日常的な小型電子機器にも広く採用されている。

(2026.5.17更新)
 

他の辞典等による「ウォッチドッグ」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「ウォッチドッグ」の出題履歴

▼ 基本情報技術者試験
平30修7/平27修12/平25春】 MPUの割込みには外部割込みと内部割込みがある。外部割込みの例として,適切なものはどれか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。