チャタリング 【chattering】
概要
チャタリング(chattering)とは、機械式スイッチなどで、離れていた接点を接触させる(オンにする)瞬間に、微細な振動が発生して短時間にオンとオフを高速に繰り返す現象。また、そのような現象に由来する装置の不具合や誤作動などのこと。オフにする瞬間に発生することもある。金属端子の接触や切り離しによって通電状態を変化させてオン・オフを制御するスイッチやリレーで見られる現象で、接点が接触して通電が開始する瞬間、数百マイクロ秒から長くて数十ミリ秒程度の間に、数回から十数回のオン・オフが発生することがある。
電子回路のスイッチ素子で発生するチャタリングは周辺の他の回路に設計者の意図しない信号を送ってしまうため、誤作動の原因として特に問題となる。設計時にチャタリングの影響を受けないよう適切に対策する必要があるとされる。
キーボードやマウスのチャタリング
コンピュータのキーボードのキーやマウスのボタンなどを押下した際に、一度押しただけなのに繰り返し押したように動作することがあり、この現象をチャタリングということもある。文字が複数連続で入力されたり、シングルクリックしたつもりがダブルクリックになってしまったりする。
これはスイッチ回路のチャタリング現象に由来するものではなく、スイッチ内部の可動部や接触部の品質不良や劣化、摩耗などにより接触状態が不安定になり、オン・オフを不規則に繰り返しているために起きると言われている。
(2024.1.11更新)