読み方 : さんてんみつもりほう

三点見積り法【three-point estimation】3点見積り法

概要

三点見積り法とはソフトウェア開発などのプロジェクト工数やコストを見積もる手法の一つで、最頻値・楽観値・悲観値の3つの値をベータ分布に基づいて統計的に処理し、見積もりの期待値と不確実性の幅を算出する方式。
三点見積り法のイメージ画像

通常の進行を想定した最頻値、障害や手戻りがほぼ発生しない理想的な条件下での楽観値、仕様変更や遅延など不利な条件が重なった場合の悲観値の3値を設定する。これらはいずれも過去の類似案件や経験則をもとに定める。

3値がベータ分布に従うと仮定し、期待値を「(楽観値+最頻値×4+悲観値)÷6」の式で算出する。最頻値に4倍の重み­を付けることで、単純平均と比べて現実的な中心値が得られる。分散は「{(悲観値-楽観値)÷6}²」、標準偏差はその平方根として求められる。

期待値標準偏差を用いると、見積もりが「期待値±標準偏差」の範囲に収まる確率は約68%、「期待値±標準偏差×2」では約95%と定量的に示すことができる。複数の作業項目にまたがる場合は、各項目の期待値の合計を全体の期待値とし、各項目の分散の合計の平方根を全体の標準偏差として算出する。

1950年代に米海軍のミサイル開発プロジェクトで考案された計画管理手法「PERT」(Program Evaluation and Review Technique)の一部として開発された手法で、プロジェクト管理の国際標準である「PMBOK」にも、コストやスケジュールの見積り技法として紹介されている。工程や予算、人員、関係組織が多い大規模開発や、不確定要素の多い新規プロジェクトの計画策定などの場面で用いられる。

(2026.6.22更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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