読み方 : いっせいいこう
一斉移行【一括移行】
概要

段階移行や並行稼働方式と比べ、新旧システムの接続・連携の仕組みが不要で、手間やコストを抑えやすい。新旧を並行して二重に維持・管理する期間がないため、ライセンス費用や運用負担も軽減しやすい。切り替え完了後は全利用者が同一の環境で作業できるため、データ形式や操作手順を統一しやすく、整合性も保ちやすい。
一方、移行直後に重大な不具合が発覚した場合、全業務に影響が及ぶリスクがある。旧システムへの切り戻しが必要な事態になると、コストも損失も大きくなる。全利用者が同時に新環境へ移行するため、操作方法の変化に伴う問い合わせが集中し、サポート対応が追いつかなくなる状況も想定される。
こうしたリスクへの備えとして、本番環境を模した環境での動作確認、データ移行の精度検証、障害時の対応手順の策定が不可欠である。どの段階で作業を中断し旧環境に戻すかという判断基準も、事前に明確にしておく必要がある。また、操作方法の変化については、利用者への周知と教育を移行前に十分に進めておくことが求められる。
一斉移行は、システム構成が比較的単純あるいは小規模な場合や、旧システムと新システムの並行運用が技術的またはコスト的に困難な場合に選ばれやすい。規模が大きく複雑なシステムでは段階移行など他の方式が採用されることが多く、移行方式の選択はシステムの特性と組織の状況を踏まえて判断される。
(2026.5.8更新)