マルチプレクサ 【multiplexer】 mux
概要
マルチプレクサ(multiplexer)とは、複数の信号を受け、それらを選択したりまとめたりして一つの信号として出力する装置や素子、機構などのこと。逆の作用を持つ機構は「デマルチプレクサ」(demultiplexer/demux)と呼ばれる。通信
信号処理や通信などの分野では、複数の入力信号を合成して一つの信号として出力する装置などをマルチプレクサという。信号の送信側の機器で用いられる。
一方、受信側で合成信号を分解して元の複数の信号に戻す装置をデマルチプレクサという。通信は双方向で行われることが多いため、両方の機能を持ったものを単にマルチプレクサと呼ぶこともある。
電子回路
電子回路の分野では、複数の入力から一つを選んで出力する素子をマルチプレクサという。通常の入力とは別に選択制御の信号のみを扱う入力があり、この信号に基づいてどの入力を選択するかを決める。
最も単純な回路は二つの制御入力、二つのデータ入力、一つのデータ出力を持ち、制御入力の信号に従っていずれかのデータ入力の信号を出力へ流す。複雑な構成のマルチプレクサでは、n個の制御入力に対して2n個のデータ入力を持ち(出力は一つ)、制御入力の真偽値の組み合わせにより選択されるデータ入力が決定される。
これとは逆に、一つの入力から選択制御信号に基づいて複数の出力のいずれか一つに信号を送り出す素子をデマルチプレクサという。
(2020.2.4更新)