読み方 : ユースケースず
ユースケース図【use case diagram】
概要
ユースケース図とは、ソフトウェアの設計などに用いられるUML(Unified Modeling Language)で規定された図(ダイアグラム)の一つで、利用者などの外部の主体がシステムによって何を行うのかを表現する図。利用者の要求を分析してシステムが果たすべき役割を明確化するために作成される。

想定されるユーザー(利用者や外部の別のシステムなど)を「アクター」(actor)と呼ばれる人型の要素で表し、下にアクター名を付す。アクターがシステムを使って行うことを「ユースケース」(use case)と呼び、楕円の中にユースケース名を記した要素で表す。
各アクターは自らの必要とするユースケースと直線で結ばれる。一つのアクターが複数のユースケースを利用することも、一つのユースケースを複数のアクターが必要とすることもありえる。
複数のユースケースが一つの要素や機能に関連して提供される場合には、「サブジェクト」(subject)と呼ばれるまとまりで括る。サブジェクトは矩形で表され、上部にサブジェクト名を記す。サブジェクトはパッケージとして定義し、別の箇所で再利用することができる。
ユースケース間にも関係を定義することができ、複数のユースケースから共通点を取り出して抽象化する「汎化」(白三角矢印)、一方がもう一方に含まれていることを表す「包含」(黒三角点線矢印に《include》の注釈)、一方に機能を追加してもう一方を定義する「拡張」(黒三角点線矢印に《extend》の注釈)がある。拡張されたユースケースは楕円の内部を上下に区切り上側にユースケース名を、下側に拡張ポイント名を記す。
(2019.4.25更新)
「ユースケース図」の関連用語
「ユースケース図」の関連リンク (外部サイト)
他の用語辞典による「ユースケース図」の解説 (外部サイト)
- ウィキペディア「ユースケース図」
- ITmedia エンタープライズ 情報システム用語事典「ユースケース図」
- WhatIs.com (英語)「use case diagram」
- PC Magazine (英語)「use case diagram」
資格試験などの「ユースケース図」の出題履歴
▼ 基本情報技術者試験
【令7修1 問34】 UMLのユースケース図の説明はどれか。
【令5修12 問34】 UMLのユースケース図の説明はどれか。
【令3修12 問45】 UMLのユースケース図の説明はどれか。
【平30修1 問65】 表は,ビジネスプロセスをUMLで記述する際に使用される図法とその用途を示している。表中のbに相当する図法はどれか。ここで,ア~エは,a~d のいずれかに該当する。
【平29修12 問65】 要件定義において,利用者や外部システムと,業務の機能を分離して表現することで,利用者を含めた業務全体の範囲を明らかにするために使用される図はどれか。
【平26修1 問65】 要件定義において,ユーザや外部システムと,業務の機能を分離して表現することで,ユーザを含めた業務全体の範囲を明らかにするために使用される図はどれか。
【平24修6 問66】 要件定義において,ユーザや外部システムと,業務の機能を分離して表現することで,ユーザを含めた業務全体の範囲を明らかにするために使用される図はどれか。