ユースケース図 【use case diagram】
概要
ユースケース図(use case diagram)とは、ソフトウェアの設計などに用いられるUML(Unified Modeling Language)で規定された図(ダイアグラム)の一つで、利用者などの外部の主体がシステムによって何を行うのかを表現する図。利用者の要求を分析してシステムが果たすべき役割を明確化するために作成される。想定されるユーザー(利用者や外部の別のシステムなど)を「アクター」(actor)と呼ばれる人型の要素で表し、下にアクター名を付す。アクターがシステムを使って行うことを「ユースケース」(use case)と呼び、楕円の中にユースケース名を記した要素で表す。
各アクターは自らの必要とするユースケースと直線で結ばれる。一つのアクターが複数のユースケースを利用することも、一つのユースケースを複数のアクターが必要とすることもありえる。
複数のユースケースが一つの要素や機能に関連して提供される場合には、「サブジェクト」(subject)と呼ばれるまとまりで括る。サブジェクトは矩形で表され、上部にサブジェクト名を記す。サブジェクトはパッケージとして定義し、別の箇所で再利用することができる。
ユースケース間にも関係を定義することができ、複数のユースケースから共通点を取り出して抽象化する「汎化」(白三角矢印)、一方がもう一方に含まれていることを表す「包含」(黒三角点線矢印に《include》の注釈)、一方に機能を追加してもう一方を定義する「拡張」(黒三角点線矢印に《extend》の注釈)がある。拡張されたユースケースは楕円の内部を上下に区切り上側にユースケース名を、下側に拡張ポイント名を記す。
(2019.4.25更新)