仕様書 【specification document】

概要

仕様書(specification document)とは、工業製品やソフトウェア情報システムサービスなどを開発する際に、備えるべき機能やその性能、特性、満たすべき要件などを図表や文章などで記述した文書。

何を作るべきかを明確にして関係者間で共有するために作成される。情報システム受託開発のように発注者と受注者が別れている場合は、金額や期間の算定根拠や交渉の前提条件ともなるため、両者の間で齟齬がないよう入念に作り込んでいくことが多い。

一般的に仕様書には「何を作るか」(what)を記す。その製品に要求される機能や性能、満たすべき条件などを定義し、「どのように作るか」(how)は記さない。開発や製造の方法、構造や実装の詳細、構成要素や材料、部品などの選択は設計工程で検討し、設計書や設計図などの形でまとめる。

汎用的な工業製品や技術などについては、標準化団体や業界団体、政府機関などが満たすべき要件の標準を定義し、規格書などの一部として公開する場合もある。標準規格化された仕様書に基づいて設計・製造した製品は開発元や製造元の違いによらず相互に組み合わせて使用できるようになる。

(2023.12.6更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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