読み方 : フィットアンドギャップぶんせき
フィット&ギャップ分析【fit/gap analysis】
概要

企業などの組織が情報システムを導入または刷新する場合、要件に合わせてゼロから開発する方法と、ERPなどの既製パッケージを導入する方法がある。パッケージ製品は開発期間やコストを抑えやすい一方、自社の業務手順や運用ルールと完全には一致しない場合がある。フィット&ギャップ分析は、この適合性を導入前に明らかにするために実施される。
分析では、自社の業務フローや機能要件、データ項目、運用手順などを整理したうえで、導入候補のパッケージの各機能と照合する。「フィット」(fit:一致)している機能は標準のまま利用できるが、「ギャップ」(gap:落差)が生じている箇所については対応策を検討する必要がある。
ギャップへの対応としては、パッケージをカスタマイズする、不足機能をアドオン開発する、業務プロセスをパッケージの標準機能に合わせて変更するといった選択肢がある。各対応策についてはコストや工数、実現可能性を見積もり、導入計画の根拠とする。安易なカスタマイズを重ねると、バージョンアップ時の互換性が失われたり保守コストが増大したりするリスクがあるため、近年ではできる限り標準機能に業務側を合わせる「Fit to Standard」の考え方が広まっている。フィット&ギャップ分析の結果は、その判断材料としても活用される。
分析は通常、製品の開発元や販売元(ベンダー)が提供するデモやRFP(提案依頼書)への回答をもとにプロジェクトの初期段階で実施され、要件定義や製品選定の基礎資料となる。複数製品を比較選定する場面では、各パッケージのフィット率を算出して比較するといった手法も用いられる。
(2026.6.17更新)