シーケンス図 【sequence diagram】 シーケンスダイアグラム
概要
シーケンス図(sequence diagram)とは、ソフトウェアの設計などに用いられるUML(Unified Modeling Language)で規定された図(ダイアグラム)の一つで、要素間の相互作用を時系列で表したもの。相互作用図(interaction diagram)の一種で、図の上から下に向かって時間の流れが表される。シーケンス図の上方には、図中に登場するオブジェクトなどの構成要素を横に並べて表示する。それぞれの要素からは下に向かって「ライフライン」(lifeline)と呼ばれる破線が引かれ、その要素が有効である期間を示す。要素が消滅・退場する時点は×印で示し、そこでライフラインが途切れる。
要素が何かを実行している最中であることを示すにはライフライン上に縦長の長方形を描く。これを「実行仕様」(execution specification)という。箱の上端がその動作の開始時、下端が終了時をそれぞれ示す。
メッセージ
ある要素から別の要素へ何らかの作用を及ぼす際には、その二要素間を矢印で結び、線上に作用の内容を表記する。これを「メッセージ」(message)と呼ぶが、データの送受信だけでなく、操作の実行やインスタンスの生成などもメッセージに含まれる。
他の要素からのメッセージに答える「応答(reply)メッセージ」は破線の矢印で示される。送り先の応答を待つ「同期」(synchronous)メッセージは先端が黒三角の矢印で、待たずに先に進む「非同期」(asynchronous)メッセージは先端が三叉の矢印で示す。
また、図上に示されない相手からのメッセージは送り手が黒丸(●)で示された「ファウンドメッセージ」(found message)、図上に示されない相手へのメッセージは送り先が黒丸で示された「ロストメッセージ」(lost message)で表す。
(2019.8.25更新)