パッケージ図 【package diagram】
概要
パッケージ図(package diagram)とは、ソフトウェアの設計などに用いられるUML(Unified Modeling Language)で規定された図(ダイアグラム)の一つで、クラス図などの各モデル要素がどのように分類され、グループ分け(パッケージ)されているかを表現するもの。システムの構造や構成を表す構造図(structure diagram)の一つで、モデルを膨大な数作成する大規模なシステムの全容を把握する場合などに、機能群を分割し、グループ化して整理することができる。
パッケージ図ではタブ付の長方形で一つのパッケージを表現し、この中にパッケージ名及びそのパッケージに所属する各モデル要素を記述する。パッケージ間の汎化・依存関係は、パッケージ間を破線の矢印で結ぶ。
パッケージはモデル要素に加えて別のパッケージを含むことができ、パッケージ間を関係を入れ子構造として表すことができる。オプションとしてステレオタイプを付記することができ、役割などの修飾情報を表すことができる。
パッケージマージ (package merge)
UML 2.0ではパッケージの再利用をより行いやすくするために、「パッケージマージ」という概念が追加された。複数のパッケージを統合(merge)して一つのパッケージとすることができ、既存のパッケージを再利用して新しいパッケージを作成することが容易になる。
パッケージの再利用にはパッケージマージの他に「パッケージインポート」がある。両者の違いはパッケージ間で同じ名前の要素の衝突があったときの処理にある。パッケージマージの場合は汎化の関係になり、双方の要素の特長を合わせ持つものになるが、パッケージインポートの場合はインポート元の要素は隠され、インポート先の要素のみを持つことになる。
(2019.1.25更新)