ハードコピー 【hard copy】
概要
ハードコピー(hard copy)とは、コンピュータに保存されたデータや処理結果などを、紙など物理的な媒体に記録・複製して取り出すこと。また、そのようにして作られた紙面や印刷物などのこと。転じて、画面の表示状態を丸ごと印刷することや、印刷した紙面のこと。元来、データの種類などを問わず、電子的に記録されているデータを紙にプリントして取り出すことをハードコピーと呼び、ディスプレイ装置に映し出したり、ストレージ上のファイルなどとして電子データのまま出力・複製することを「ソフトコピー」(soft copy)と呼んでいた。
次第に、ある瞬間の画面の表示状態を丸ごと印刷して出力することをハードコピーと呼ぶようになり、この用法がほとんどになっていった。端末にはそのための専用の機能が用意されるようになり、キーボードのPrintScreenキーを押すと画面の表示内容が直にプリントされるようになった。
現在では、画面を取り込むという意味合いからさらに転じて、ある瞬間の表示状態を画像データなどとして電子的に保存する「画面キャプチャ」あるいは「スクリーンショット」のこともハードコピーと呼ぶことがある。複製先の媒体が物理的か電子的かという本来の意味に照らせばこれはソフトコピーにあたる。
なお、現在でも分野や組織によっては紙へのプリントのみを指してハードコピーという場合があるほか、英語の “hard copy” もプリントアウトのことのみを指すため、スクリーンショットの意味で用いる場合には注意が必要である。
(2025.8.18更新)