dmesgコマンド 【display message】
概要
dmesgコマンド(display message)とは、LinuxなどのUNIX系OSで標準的に用いられるコマンドの一つで、カーネルが起動時に残した記録(ログ)を表示するコマンド。また、起動時のログを記録したファイル。カーネルはオペレーティングシステム(OS)の中核部で、コンピュータの起動(ブート)時にメインメモリに読み込まれて実行される。起動中に起こった出来事は画面に表示する場合もあるが、ストレージ上の特定のファイルに記録され、起動後に参照できるようになっている。
このログファイルの名前も「dmesg」という。格納位置はシステムによって異なるが、標準的なLinuxディストリビューションでは「/var/log/dmesg」に置かれることが多い。内部はリングバッファ(循環バッファ)と呼ばれる構造になっており、記録内容が規定のファイルサイズを超えると先頭に戻って古い内容から順に上書きする。
主なオプションとして、「-l」で表示レベル(重要度)の指定、「-f」で表示対象の指定、「-k」でカーネルメッセージのみ出力、「-C」でバッファのクリア、「-H」で人間に読みやすい形式で出力、「-r」でバッファをそのまま出力などとなっている。多数の行がいっぺんに表示されることが多いため、moreやgrep、tailなどのコマンドを併用することが多い。
(2021.12.4更新)