アクセシビリティ 【accessibility】 a11y
概要
アクセシビリティ(accessibility)とは、近づきやすさ、利用しやすさ、などの意味を持つ英単語で、IT分野では、機器やソフトウェア、システム、情報、サービスなどが身体の状態や能力の違いによらず様々な人から同じように利用できる状態やその度合いのことを指す。高齢や障害、病気、あるいは他の身体的・認知機能的な特性により運動や視聴覚機能に制約や偏りがあっても、機器やソフトウェアの操作、情報の入手、ネットサービスの利用などが可能である状態を意味する。
例えば、マウスなどによる画面上の位置指定が困難な場合に備え、キーボードやボタン型の入力装置、音声認識など他の入力機能のみで操作が行えるようにしたり、視力や視覚の状況に応じて、画面表示や文字の拡大、画面上の文字の読み上げなどの機能を選択できるといったように、様々な人が利用できるような備えが行われている状態を指す。
単にアクセシビリティといった場合はWebページについての「Webアクセシビリティ」のことを指すことが多い。また、IT分野以外でも、例えば建物や施設、設備などへの出入りや内部の移動のしやすさ、利用しやすさ(段差がない、スロープやエレベーターが整備されている等)のことをアクセシビリティということもあるが、これは日本語では「バリアフリー」(barrier free)という外来語で表現されることが多い(厳密にはバリアフリーはアクセシビリティより狭い概念を指すとする見解もある)。
(2022.7.17更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 愛媛大学医学部附属病院 Webサイト「音声ブラウザへの対応」にて引用 (2020年6月)
- 日本総合研究所 内閣府請負調査「『NPO情報ポータルサイト』の構築に向けた基礎調査 報告書」(PDFファイル)にて引用 (2006年3月)
- 島根女子短期大学紀要 Vol.44「文科系学科の演習における Web ページ作成の意義」(PDFファイル)にて引用 (2005年10月)
- 文部科学省 図書館をハブとしたネットワークの在り方に関する研究会「地域の情報ハブとしての図書館 -課題解決型の図書館を目指して-」(PDFファイル)にて引用 (2005年1月)