rsyslog

概要

rsyslogとは、syslogプロトコルに基づいてネットワークを通じてログを取得し記録するサーバソフトウェアの一つ。高機能なsyslogサーバとして広く普及している。

syslogはIPネットワークを通じて他のコンピュータへ時系列の記録(ログ)を伝送する標準プロトコルで、ログを生成して送信する側をsyslogクライアント、受信して記録する側をsyslogサーバあるいはsyslogデーモンsyslogd)という。

rsyslogは著名なsyslogデーモンの一つで、LinuxなどのUNIX系OSで動作する。ネットワークを通じて周囲の機器からログを収集し、記録することができる。2004年にライナー・ゲルハルツ(Rainer Gerhalds)氏によって開発が創始され、GPLGNU General Public License)に基づいてオープンソースソフトウェアとして公開されている。

rsyslogはsyslog標準の基本的な機能のほか、多くの拡張機能に対応している。例えば、タイムゾーン付きのミリ秒単位のタイムスタンプ、TCPを利用した信頼性の高い伝送、GSS-APIやTLSによる認証や暗号化などのセキュリティ強化、データベースエンジンを利用したログ記録、金融機関などで用いられる高信頼性ログ記録プロトコル「REPL」(Reliable Event Logging Protocol)への対応などである。

(2023.12.23更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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