APT 【Advanced Package Tool】
概要
APT(Advanced Package Tool)とは、Linuxでソフトウェアの導入や管理、削除に用いられるパッケージ管理システムの一つ。また、それを操作するコマンド(apt)。Debian系ディストリビューションで標準的に使われている。APTはインターネット上のリポジトリ(集積場所)などで公開されているソフトウェアをパッケージ単位で導入・更新・削除することができる。関連する様々な作業をまとめて自動的に実行してくれるため、利用者が明示的に個々のステップを指示する必要はない。
例えば、あるパッケージを導入するには「apt install パッケージ名」というコマンドを入力するだけで、インターネットからのファイルのダウンロードやソースコードのコンパイル、実行可能ファイルの作成・配置などをすべて行なってくれる。
その際、そのパッケージが依存している別のパッケージがある場合には、これも自動的に探してきてインストールしてくれる。パッケージの更新や削除に関しても同様である。ディストリビューションを丸ごとアップグレードする機能もある。
もともとDebianのパッケージ管理システムとして「dpkg」が使われていたが、これをより使いやすくするためのフロントエンドとしてAPTが登場した。dpkgと同じくdeb形式のパッケージに対応する。現在ではaptのコマンド体系でRPM形式のパッケージを扱えるようにする「apt-rpm」も開発・公開されている。
(2020.1.30更新)