LVM 【Logical Volume Manager】 論理ボリュームマネージャ

概要

LVM(Logical Volume Manager)とは、UNIX系OSで利用できる機能の一つで、複数の外部記憶装置(ストレージ)やその内部のパーティションをまとめ、単一の記憶領域として利用する機能。

LVMを利用するにはストレージ内に専用のパーティション(区画)を設ける。パーティション内部は数MB単位のPE(Physical Extent:物理エクステント)と呼ばれる管理単位に分割され、これを必要なだけ結合して単一の論理ボリューム(LV:Logical Volume)を構成する。

利用者からは論理ボリュームを通常のパーティションと同じように扱うことができ、特定のファイルシステムフォーマットして利用することができる。サイズは後から増減することができ、装置を追加して大きく拡大したり、特定の装置を切り離したりすることもできる。

単一の広大なボリュームを作成し、利用規模に応じて柔軟に増減できる点が主なメリットだが、物理ディスクパーティションに直接ファイルシステムを設ける一般的な運用に比べ導入や管理が煩雑で、ファイルシステムと装置の間にLVMが介在する分だけ性能も劣化する。ボリュームが複数の装置にまたがることで障害発生時の対応も複雑で困難になる。

(2020.4.9更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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