ユーザー 【user】 ユーザ
概要
ユーザー(user)とは、利用者、使用者という意味の英単語。ITの分野では機器やソフトウェア、システム、サービスなどを使う人や集団のことを指す。売り手から見た買い手、顧客のことをユーザーということもある。「使う」という意味の英単語 “use” に「~する者」という意味の接尾辞 “-er” を付加した単語である。商品などを手に入れて使用する人のことを指し、「ユーザー企業」のように組織や集団の場合もある。
券売機のように機器の購入者・所有者と実際に操作して使う人(券の購入者)が異なる場合、後者のことを「エンドユーザー」(end user)という。このような関係は、企業の情報システム部門が購入・設置したコンピュータを他部門の従業員(エンドユーザー)が業務のために使用する場合などにも見られる。
類義語としては、「コンシューマー」(consumer:消費者)、「オペレーター」(operator:操作者)、「オーナー」(owner:所有者)などがあり、Web分野ではWebサイトを訪れた「ビジター」(visitor:訪問者)のことをユーザーと呼ぶことがある。
対義語としては、「ベンダ」(vendor:販売者)、「メーカー」(maker:製造者)、「デベロッパー」(developer:開発者)、「インテグレータ」(integrator:システム開発を一括して請け負う事業者)、「アドミニストレータ」(administrator:管理者)などがある。
ユーザーアカウント
コンピュータや情報システムでは、ユーザーは「アカウント」(account:原義は「口座」)という識別情報や資格情報、属性情報などのセットを一人ずつ登録し、これに基づいて識別や認証、操作の認可を行うようになっていることが多い。
アカウントにはシステム内でのユーザーの登録名である「ユーザー名」(あるいは「アカウント名」「ID」などシステムによって名称は異なる)と、使用時に操作者が登録者本人であることを確かめるために用いるパスワードなどの秘密の情報がセットで保管される。
ユーザーは操作や接続を開始する際にシステムに登録名を名乗り、自分しか知らない(あるいは自分しか持っていない装置に秘匿された)秘密の情報を提示する。システム側に登録された内容に一致すれば、本人であると認められ、与えられた権限に基づく操作が可能となる。この過程を「ログイン」あるいは「ログオン」「サインイン」などと呼ぶ。