KDE 【K Desktop Environment】
概要
KDE(K Desktop Environment)とは、UNIX系OSでよく利用されるデスクトップ環境の一つ。また、その環境上で動作する基本的なアプリケーションのパッケージ。オープンソースとして公開されており、広く普及している。LinuxなどのUNIX系OSにグラフィック表示の操作体系(GUI:Graphical User Interface)を提供する「X Window System」上で動作するソフトウェアのパッケージで、Windowsなどの商用OS製品に似た美しく機能的なデスクトップ環境を構築することができる。
画面上の表示・操作要素のパッケージ(GUIツールキット)として「Qt」を利用し、OSのデスクトップ環境から、メディアプレーヤー、テキストエディタ、Webブラウザ、メールソフト、オフィスソフトなど多くの人が必要とする基本的なアプリケーションソフトを提供している。狭義にはデスクトップ環境のことをKDEと呼ぶ。
派生ソフトウェアの中でも、Webブラウザの「Konquarer」は有名で、KDE環境以外でも単独で利用されることがあるほか、そのHTMLレンダリングエンジンである「KHTML」から派生した「WebKit」や「Blink」はGoogle ChromeやSafariなど著名なWebブラウザに組み込まれて広く利用されている。
KDEは1996年にドイツのマティアス・エトリッヒ(Matthias Ettrich)氏が開発を開始し、1998年に最初のバージョンが公開された。LinuxやBSD系のフリーUNIXなどで特に広く利用されている。GPL(GNU General Public License)およびLGPLに基づいてオープンソースソフトウェアとして公開されている。「K Desktop Environment」の名称は当初のもので、2009年に正式名称も「KDE」に改称された。
(2024.1.12更新)