kdump

概要

kdumpとは、Linuxカーネルが異常終了(クラッシュ)した際に、最後の瞬間のメモリの内容や実行状態、システムからの最後のメッセージなどをストレージ上に記録する機能。

kdump機能を有効にすると、通常のカーネルOSの中核部)とは別にダンプキャプチャカーネルと呼ばれる特殊な小さいカーネルメモリ上で待機状態となる。異状が生じてカーネルが実行継続を断念するとkdumpによりダンプキャプチャカーネルが起動され、最後の状態をカーネルクラッシュダンプとしてストレージに記録する。

クラッシュが発生すると、標準では /var/crash の下(設定により位置は変更可能)にIPアドレスクラッシュ日時を組み合わせたディレクトリが作成され、詳細な状態を記録した「vmcore」ファイルシステムからのメッセージを保存するリングバッファの内容を記録した「vmcore-dmesg.txtファイルが記録される。

クラッシュ直前に起こった出来事はdmesgコマンドメッセージを確認することで知ることができる。より詳細を知りたい場合は、crashコマンドでvmcoreファイルを開き、gdbによるデバッグの要領で解析する。システムの状態や各プロセスの実行状態などを表示し、クラッシュの原因を探ることができる。

(2020.11.11更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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