root 【rootユーザー】 ルートユーザー / root user / rootアカウント / ルートアカウント
概要
root(rootユーザー)とは、LinuxなどのUNIX系OSでシステムに最初から組み込まれている管理者アカウント。一般に「スーパーユーザー」(superuser)と呼ばれる種類のアカウントの一つで、他のユーザーと異なり、ログイン時のホームディレクトリがシステムのルートディレクトリ(/)であることからこのように呼ばれるようになった。オペレーティングシステム(OS)のインストール後に設定などを行わなくても最初から利用できる組み込みアカウントの一つで、あらゆる資源に無制限にアクセスすることができ、また、あらゆる設定を変更する権限を持つ万能のアカウントである。
極めて強力な権限を持ち、誤操作や外部からの乗っ取りが起きると被害が甚大なため、日常的な作業には権限を限定した他のユーザーアカウントを使用し、どうしても必要なときだけroot権限を利用するという運用が行われることが多い。
これには主に二つの手法が用いられる。一つは、OSの設定によりrootによる直接のログインを禁止し、他のアカウントでログインしてから「su」(substitute user identityの略)コマンドなどでrootに昇格するという手順を要求する方式である。昇格後はroot権限で何でも行うことができる。
もう一つは、やはり他のアカウントでログインし、「sudo」(substitute user do)コマンドなどを用いて指定した動作のみをroot権限で実行するという方式である。suで権限を丸ごと委譲する方式に比べ、どのユーザーにどのコマンド実行を許可するかを細かく指定できるため、一般的にはこちらの方式のほうが好まれる。
(2023.12.16更新)