gdb 【The GNU Project Debugger】 GNUデバッガ

概要

gdb(The GNU Project Debugger)とは、UNIX系OSで標準的に利用されるデバッガの一つ。また、その標準のコマンド名。GNUプロジェクトが開発し、GPL(GNU General Public License)に基づいてオープンソースソフトウェアとして配布されている。

実行形式のファイルを指定して起動すると、プログラムの実行を開始し、実行状態の監視や介入が可能となる。特定の時点における変数などの値の表示や代入、特定の位置を指定して実行を停止(ブレークポイント)、一命令ずつ停止させて実行(ステップ実行)などの機能を対話的コマンドラインインターフェースで利用することができる。

gdbを介した実行だけでなく、OS上ですでに実行されているプロセスを指定して制御する(アタッチする)こともできる。別のコンピュータ上で実行されているプログラムをデバッグする遠隔モードもあるため、組み込みソフトウェアの開発やLinuxカーネル開発などにも用いられている。

歴史的にgccなどとともにC言語によるソフトウェア開発でよく利用されてきたが、アセンブリ言語、C++言語、Ada、D言語、FortranGo言語Objective-CPascal、Rustなど多様な言語に対応する。マイクロプロセッサの対応機種も幅広く、パソコン向けで主流のx86系やx86-64から、ARMや各種のRISC系および組み込み系プロセッサ、メインフレーム系プロセッサまで様々な種類に対応する。

(2020.9.12更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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