GlusterFS
クライアントサーバ型のシステムで、サーバ側が自らのストレージ領域を「ブリック」(brick)と呼ばれる単位で公開し、クライアント側がブリックを束ねて論理的な記憶領域(ボリューム)を構成する。一つのネットワークにクライアントとサーバを複数配置することができ、クライアントは各々の需要に応じて必要なブリックを選んで組み合わせることができる。
ボリュームの種類は3つから選択でき、最も一般的な分散ボリューム(distributed volume)ではファイルはいずれか一つのブリックに格納される。冗長ボリューム(replicated volume)を選ぶとファイルの複製(いくつ作成するかは指定できる)が他のブリックにも格納され、耐障害性が高まる。
ストライプボリューム(striped volume)を選ぶとファイルが複数の断片に分割され、それぞれ別のブリックに格納される。一つのファイルを複数の機器で並列に処理できるため性能が高まるが、いずれかのブリックが破損するとファイル全体が失われる。
GlusterFSはGPL(GNU General Public License)に基づいて配布されているオープンソースソフトウェアである。もともと印グラスター(Gluster)社が開発していたが、同社は2011年に米レッドハット(Red Hat)社に買収された。主にLinux向けの開発されているが、FreeBSDやmacOSなど他のUNIX系OSでも動作する。
(2020.8.15更新)