.bashrc

概要

.bashrcとは、UNIX系OSの著名なシェルであるbashが起動時に読み込む設定ファイル。利用者が必要とする環境変数などの設定を記述する。

bashBourne Again shell)はLinuxなどのUNIX系OSで広く普及しているシェルプログラムの一つで、利用者からのコマンド入力を受け付けて実行し、画面に実行結果を表示する。シェルスクリプトと呼ばれる、コマンドや制御文を組み合わせた簡易なプログラムを実行することもできる。

.bashrcは利用者のホームディレクトリの最上位階層に置かれる(~/.bashrc)テキストファイルで、テキストエディタなどで編集することができる。内容はシェルスクリプトであり、一行に一つコマンドを記述すると起動時に読み込まれて上から順に実行される。

利用者が自分の使用環境で必要となる環境変数に値を設定したり、コマンドのalias(長いコマンドにつける短い別名)を設定するのに用いられることが多い。必須のファイルではなく、特に設定が不要であれば何も記述せず空のままにするか、.bashrc自体存在しなくても構わない。

.bashrcはbashの起動時に実行されるが、ログイン時に実行される「.bash_profile」という設定ファイルもある。.bash_profile中で.bashrcを呼び出して実行するよう設定する場合もある。いずれも「.」から始まるいわゆるドットファイル(隠しファイル)であり、lsコマンドなどではオプションを指定しない限り一覧に表示されない。

(2023.3.27更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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