ページャ 【pager】

概要

ページャ(pager)とは、長い文字データや表データなどを、画面に収まる範囲など指定された一定の長さごとに区切って順番に表示・整形するためのソフトウェア。そのような処理をページ分割、ページングページネーションなどと言う。

UNIX系OSのコマンドラインシェルなどでは、文字列を受け取って一定の行数ごとにスクロールを停止して表示するためのコマンドをページャと呼び、moreコマンドlessコマンドなどがよく知られる。

長いテキストファイルを読みたいとき、単に画面に出力するとすべていっぺんに表示されて末尾までスクロールしてしまうが、ページャを通すと一画面分表示するごとに一旦停止してくれる。特定のキー操作などで次ページへ進んだり、前ページ戻ったりすることができる。

同様に、データベースなどから表形式のデータ群を出力するソフトウェアや、元になるデータからWebページを生成するソフトウェアなどでも、人間が見やすい一定の長さごとに全体を分割して出力するプログラムや機能をページャということがある。

ポケットベルの一般名詞としてのページャ

同音異義語として、かつて普及した公衆無線呼び出しサービスの一般名をページャということがある。日本ではNTTドコモサービス開始当時は電電公社)のサービス名称(登録商標)である「ポケットベル」および略称の「ポケベル」として広く知られているが、他社の同様のサービスを含む一般名として言及する時には、英語における一般名である “pager” を音写してページャという。

(2018.3.16更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。