コアダンプ 【core dump】 coreファイル

概要

コアダンプ(core dump)とは、実行中のプログラムがエラーで強制終了する際に、その時点でプログラムが使用しているメモリ空間の内容をまるごと写し取ってファイルに保存したもの。デバッグ作業に用いられる。

処理を継続できないような致命的なエラーが発生するとOSがプログラムを強制的に終了させるが、その際にコンピュータのメインメモリ(RAM)の状態をストレージ上に記録したものを指す。形式はOSによって異なり、CPU内部のレジスタ値やOSの設定値などメモリの複製以外の内容を含む場合がある。

コアダンプのファイル名には慣例的に「core」か、あるいはcoreを含む自動生成された名前(実行ファイル名や数字などを組み合わせることが多い)となっている。これをデバッガに読み込ませれば、エラーが発生したプログラム上の位置や、そのときの変数の値などがわかり、原因の特定を進めやすくなる。

“core” とは1950年代に真空管に代わってコンピュータのメインメモリに使われ始めた「磁気コアメモリ」(magnetic-core memory)のことで、“dump” は「ドサッと落ちる」といった意味の英単語である。当時の大型コンピュータでエラーが発生した際に、磁気コアメモリの内容を丸ごと印字して原因を探る仕組みが用いられたことに由来するとされる。

(2018.8.23更新)

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