シングルユーザーモード 【single user mode】

概要

シングルユーザーモード(single user mode)とは、UNIX系OSの動作モードの一つで、管理者ユーザー(スーパーユーザーrootユーザー)のみがログインして操作できるモードのこと。ネットワークを通じて遠隔から操作することはできず、コンピュータの入出力機器(コンソール)を直接操作しなければならない。

UNIX系OSは当初から、単一のシステムを複数の利用者が共有して同時に使用するマルチユーザーを意図した設計となっており、通常の起動モードではネットワークを通じて複数のユーザーログインしてシステムを操作することができる。

シングルユーザーモードはメンテナンスや管理上重要な操作などをう際に利用される特殊なモードで、起動時にブートローダに特殊な指定するなどの方法で利用することができる。起動後は万能の管理権限を持つrootユーザーとして操作することができ、通常モード再起動するまで他のユーザーログインすることはできない。

シングルユーザーモードではコンピュータに付属するディスプレイおよびキーボードによる操作のみを受け付け、遠隔から通信ネットワークを通じて操作することはできない。ただし、仮想化などで物理的なコンソール操作を遠隔からえるようにしたシステムではこの限りではない。

macOSでも所定の操作でシングルユーザーモードでログインして障害復旧などのための操作をうことができる。Windowsにはシングルユーザーモードという動作モードは存在しないが、緊急時に最低限の機能だけを有効にして管理者としてログインするセーフモードがほぼ同じような機能や用途として用いられる。

(2022.10.17更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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