ksh 【Korn Shell】 K Shell / Kシェル

概要

ksh(Korn Shell)とは、UNIX系OSにおける著名なシェルプログラムの一つ。また、その標準の実行プログラムファイル名(/bin/ksh)。

シェルは利用者からのオペレーティングシステム(OS)に対する操作の受付や、実行結果の表示などを担うプログラムである。kshは1983年に当時のAT&T社のUNIX System Vで利用するため、同社のベル研究所(当時)のデビッド・コーン(David Korn)氏によって開発された。

それ以前に人気の高かったBourneシェル(/bin/sh)の上位互換となっており、同シェル向けのシェルスクリプトなどはそのまま実行できる。一方でこれとは別の系統のcsh(Cシェル)の機能の多くを取り入れ、コマンドの履歴(ヒストリ)の呼び出しや文字列の別名(エイリアス)の設定など、対話的に操作する際に便利な機能が用意されている。

kshの仕様はUNIXの標準規格であるPOSIXの一部として取り込まれ、その後開発された多くのシェルから参照された。AT&T社の商用UNIX製品の一部として開発されたため、ソースコードなどは長らく非公開(プロプライエタリ)だったが、2000年にオープンソースソフトウェアとして公開された。

(2023.4.17更新)

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